アクセサリー金属の見分け方と刻印の種類一覧
アクセサリーの金属 種類の見分け方
お気に入りのアクセサリーを磨きたい。
何の素材かわからないと、間違ったお手入れでアクセサリーを傷つけてしまうかもしれません。プレゼントで貰ったアクセサリーで、何の素材かわからないというケースも。今回は、アクセサリーの素材の見分けかたをお伝えします。
- アクセサリーの金属 種類の見分け方
- アクセサリーのお手入れ方法は素材ごとに違う
- 刻印の種類
- 金製品の場合
- プラチナ製品の場合
- プラチナ製品は規格が決まっている
- 銀製品の場合
- 銀製品は規格が決まっている
- ステンレス製品
- プラチナに似た質感のステンレス製品
- コーティング製品
- その他の金属
- アクセサリー金属の見分け方・刻印の種類まとめ
アクセサリーのお手入れ方法は素材ごとに違う
まずはじめに、お手持ちのアクセサリーに刻印が入っているか確認します。金・銀・プラチナなどの貴金属なら大抵刻印が入っています。また、ステンレスやゴールドフィルドといった金属にも刻印があります。
何も入っていなければ、そのどれでもない合金(メッキ製品)かその他の金属ということになります。入っている場所はアイテムごとにだいたい同じ場所にありますので見てみましょう。
刻印が確認できたら、しかるべきお手入れに取りかかることができます。
素材ごとに専用の磨きクロスが販売されていますので、素材にあった専用のお手入れ用品を使ってください。
アイテムごとに刻印が確認できる場所が違う
チェーンの場合
金具の部分(引き輪か、カニカンと言われるフックの部分)
だるまと呼ばれる受ける側か輪っかとチェーンが繋がっている金具部分
リングやバングルの場合
内側の肌に接する側
ピアス・イヤリングの場合
引っ掛けるタイプ ピアスの金具のカーブ下部分
ポストタイプ 耳に刺すタイプはポスト(棒の部分)もしくはキャッチ部分
イヤリングタイプ バネの部分
ペンダントヘッドの場合
本体の裏側
バチカンと呼ばれるチェーンを通す部分の裏側
刻印の種類
刻印があるのはわかったけど、その意味は?金属の種類ごとに違う刻印の表記の仕方を以下に記します。
金製品の場合
金の含有量によって表記
金製品は金の配合量によって24金・22金・18金・14金・10金でそれぞれ表記が違います。
金は24分率で表記されます。数字部分は金の配合量を表し、それ以外は他の金属が混ざっていると言うことになります。
金に混合物がなぜ入っているのか?
混ざっているからといって悪い訳ではありません。
純金は非常に柔らかいため、アクセサリーとして使うには傷がつきやすく歪みやすいという弱点があります。アクセサリーには柔らかすぎて加工がしにくいのです。
硬さの確保と、混ぜる金属によって色味を変えておしゃれに見せられる、また価格も抑えられることもあり、近年人気が高まっています。
金の刻印は基本的にはK24、K22など、Kの文字の後に含有量を表す数字が入ります。
また、カラーゴールドの場合は、その後に色を表す刻印が以下のように入ります。
イエローゴールドYG、ピンクゴールドPG、ホワイトゴールドWG(例:K18YG)
金の刻印
24金 刻印:K24
金の含有率99.99〜100%の純金と呼ばれるものです。金は24分率で表記されるので、このようになっています。
22金 刻印:K22
金の含有量91.7% 割り金と呼ばれる他の金属8.3%
18金 刻印:K18 イエローゴールドK18YG、ピンクゴールドK18PG、ホワイトゴールドK18WG
金の含有量75% 割り金と呼ばれる他の金属25%
14金 刻印:K14 イエローゴールドK14YG、ピンクゴールドK14PG、ホワイトゴールドK14WG
金の含有量58.5% 割り金と呼ばれる他の金属41.5% 約6割が金ですね。
10金 刻印:K10 イエローゴールドK10YG、ピンクゴールドK10PG、ホワイトゴールドK10WG
金の含有量42% 割り金と呼ばれる他の金属58% 金は半分以下の量です。
プラチナ製品の場合
プラチナ製品は規格が決まっている
プラチナは本来とても柔らかい金属です。プラチナ製品はプラチナの含有量が規格で決まっており、現在日本で流通しているプラチナは、含有率90%のものが主流です。しかし最近は純度を上げて強度も保つ技術が上がり、純プラチナと呼ばれる99.9%のものも出てきています。
プラチナの刻印 Pt900、Pt950、 Pt850、Pt999
プラチナは1,000分率で表記される決まりなので、90%を900と表します。純プラチナは100%プラチナと言うことでPt1000と表記された時代もありましたが、2012年にPt999で統一されました。
銀製品の場合
銀製品は規格が決まっている
SILVER製品は銀の含有量が規格で決まっています。現在日本で流通しているシルバーは、92.5%と95%の含有率のものが主流です。95%は日本でもともと使われていた規格。92.5%は西洋の規格です。
シルバーの刻印
925、SV925、SV950、SV、Silver、SILVER、Sterling、 Sterling Silver、Ag925 、Ag950
銀は1000分率で表記される決まりなので、92.5%を925と表します。
ジュエリーブランド『ティファニー』に使用されているのはSterling Silver。
何か特別な銀なの?と思ってしまいますが、Sterling SilverもSilver925と同じ92.5%の銀製品です。
”Sterling”と言うのは、法定規格の純度のシルバーを使用していますよと言う意味です。
ステンレス製品
プラチナに似た質感のステンレス製品
ステンレスはプラチナに似た冷たい銀色の輝きが魅力です。しかし、プラチナと違い非常に固く丈夫な金属。その分加工が難しく、直線的なデザインが多いです。比較的シンプル。
ステンレスの刻印 316L 、Stainless Steel
サージカルステンレスと呼ばれ流通していることも。
コーティング製品
ゴールドフィルドの刻印 14KGF、20KGF など
ゴールドフィルドとは、通常のコーティング厚さ0.1ミクロンなのに対して、金の層の重量が素材を含む総重量5%以上になっている金属です。普通のメッキ製品よりも厚く金のコーティングが施されているので、剥がれにくくアレルギーも出にくいです。(アレルギーに関しては、人それぞれですので注意してくださいね)
本物の金より安価でメッキのようにハゲることがなく見た目は本物の金と遜色がないので取り扱いが増えています。
14KGFとは、14金がコーティングされたゴールドフィルド製品ですよ。という意味になります。
金メッキ商品の刻印 18KGP 、14KGP 、18KGEPなど
GP (Gold Plated)の略です。電気分解のメッキ処理でゴールドコーティングしたもの。ゴールドフィルドに比べハゲやすい。18金のメッキなら18KGPと刻印します。
メッキの利点と弱点
メッキが剥がれるといいますが、メッキは非常にうすく剥がれやすいので、日常的に肌にふれるリングや首ですれるネックレスはワンシーズンほどでコーティングが剥がれ、中の地金が露出しだします。中の地金はアレルギーを起こすこともあるので、金属アレルギーがある場合は注意が必要です。ゴールドフィルドと間違えてつかったら大変なことになりますので要注意です。
メッキの利点としては、実際にコーティングしているのは本物の金なので、未使用の状態の見た目は美しく、本物の金に近い見た目のデザインを楽しめます。また、金の分量も少ないので価格も安く手に入ります。
その他の金属
チタンの刻印 Ti、Titanium
アレルギーが出にくく、軽いことでも人気があります。ただし、ピアスのポストだけがチタンの場合には刻印されないことも。店舗で”チタンポスト”の表記があるかどうかを確認する必要があります。色が特徴的な暗い灰色味がかったいぶし銀の色なので、外見で判断しやすいかもしれません。
タングステンの刻印 Tungsten
ペアリングなどでたまに見かけます。
どこにも刻印がないもの
刻印がない場合は、ニッケルや銅、パラジウムなど様々な種類の金属が入った合金です。アレルギーのリスクが高く、肌が弱い方は気をつける必要があります。
一方、安価なので、プチプラアクセサリーが楽しめる、流行のデザインをシーズンごとに買い換えられると言う利点があります。
メッキが剥がれやすく、使っているうちに中の地金が剥き出しになり、黒く変色したように見えることもあります。メッキが剥がれたものは磨いても元に戻りませんし、磨くことで余計にメッキを剥がしてしまうのでお手入れは難しいです。
これはすべてのアクセサリーのお手入れに言えることですが、汗をかいたら乾いた布で拭いてあげる、使ったらこまめにしまうなど、丁寧に扱うと長持ちします。
ワンシーズンほど使えれば良いと思って使う分には良いでしょう。
アクセサリー金属の見分け方・刻印の種類まとめ
今回ご紹介した金属は基本的には刻印が入っているものをまとめてみました。刻印の有無は、その金属の価値が保証されている印。
貴金属は一生の価値にもなりますし、素材を知ることでより愛着も湧きます。
アクセサリーのお手入れ方法もそれぞれです。どんな金属を使ったアクセサリーなのか知り、アクセサリーを長く愛用していきたいですね。